☆ 避妊手術
避妊手術

生後6〜8ヶ月齢で オスなら去勢手術、メスなら不妊手術 ができます。
手術をすることで、性格が大人しくなり、攻撃性や性行動も収まり、温和になります。
- 去勢手術とは、オスの睾丸(精巣)を取ってしまう事です。
手術を行った後は精子を作る事が出来なくなります。
- 不妊手術とは、メスの卵巣と子宮を取ってしまう事です。
手術を行った後は卵子を作る事が出来なくなり、犬では発情時出血もなくなります。
- 個体差がありますが、手術後も「腰を振る」(マウント)をしたり、「大人しくならない」こともあります。
手術の効果はすぐに表れるないことがあります。
徐々に収まっていくことが多いようです。
オスの去勢手術
<メリット>
去勢を行う事により、将来高齢犬になった時にかかりやすい疾患の予防をする事が出来ます。
例えば、前立腺肥大の予防や肛門周囲腺腫の予防、精巣自体の腫瘍化も防げます。
疾病の予防の他に足を上げて排尿をする前に去勢した場合は、マーキングや排尿時の足上げ
をしない犬になります。
成犬で去勢を行った場合、このマーキングや足上げ行為が残る可能性があります。
攻撃性の高い場合にも去勢手術をすることで大人しくなり、他人や犬に吠えかかったり噛み付く
事が少なくなる可能性もありますが、基本的な性格は変わらないので興奮しやすい性格は残っ
てしまうかもしれません。
精巣(睾丸)が陰嚢に降りてこない場合(停留睾丸)には、お腹の中に精巣が留まってしまい将来
的にお腹の中で巨大化、腫瘍化することがあるので手術をお勧めいたします。
オス猫では、喧嘩も減り、ケガや事故の危険性も減ります。
<デメリット>
去勢手術とは、精巣を取り除いてしまう手術です。
もう一生精子が作られることは無くなります。
稀にですが、手術をしたあと太りだしてしまう子が居ます。
ホルモンバランスも変化しますし、ご飯の吸収率も変化するようです。
いつもと同じ量のフードを食べても脂肪に変わってしまう割合が多くなるようですので、様子をみ
ながら調節してもらう必要があります。
また、大人しくなって活発に運動しなくなると太る原因にもなります。
声が少し変化したということも聞きます。
時々あるのですが、手術のデメリットではありませんが、その子の子供が欲しくなってしまうことが
あります。
手術をする前に家族でよく相談し、本当に手術をしても良いのかをきちんと決めてください。
手術をしたら元に戻すことは出来ません。
メスの不妊手術
<メリット>
不妊手術をすると乳腺腫瘍、子宮蓄膿症、卵巣の腫瘍などの疾患の予防になります。
子宮蓄膿症は発症率の高い疾患で、子宮の中に膿が溜まってしまう病気です。
出産経験のない7歳以上の雌犬やしばらく出産していないメスで発症するものが多いです。
子宮を取ってしまうこの手術を行えば子宮蓄膿症は100%なることはありません。
当病院では、子宮と卵巣を一緒に摘出する手術を行っております。
乳腺の腫瘍は、犬・猫でかなりの確率でみられる疾患です。
卵巣を取り去ることで、雌のホルモンが生成されなくなるので、乳腺炎や乳腺腫瘍になる確率は
低くなるといわれています。
また、定期的な発情行動も見られなくなり、メス犬では出血で部屋が汚れることやオス犬が寄っ
て来ることも無くなります。
メス猫では、周辺でのオス猫の喧嘩も減ります。
猫では1回の出産で3〜7頭の子が生まれることが多いです。
望まれない子猫を増やさないことは重要ですし、重大な病気の蔓延を防ぐ意味でも行ったほうが
良いと考えます。
<デメリット>
まれに、おしっこを失禁してしまう子が居るようです。
太ってしまう子が居るようです。
これは、ご飯の調節を行いコントロールしていきます。
手術については、当病院スタッフに相談してください。
手術は、若くて元気のある時期に行うことが理想です。
いざなんらかの症状が出た時や、老齢になってしまった時には、手術の危険性や難易度が高く
なってしまいます。